インフルエンザとCOVID-19 流行を検証する!
More

インフルエンザとCOVID-19 流行を検証します 

2024年第11週(3月11日~3月17日)について


図1. インフルエンザ、COVID-19 感染者数経時的推移

本レポートでは、2024年第11週における全国のインフルエンザと新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況について、示しています。 図1(上図)は、全国のインフルエンザ定点医療機関報告数とCOVID-19感染者数の推移を示しています。 過去の同時期(第11週)のインフルエンザ定点医療機関報告数は、COVID-19発生前の2018年(灰・点線)は約4万2千人、2019年(灰・実線)は約1万5千人であり、どちらのシーズンでも第5週頃にピークを迎えていました。2024年の本週(赤)は、COVID-19発生前の2018年および2019年よりも多い状況にあり、本週は前週より約6千人増加しました。昨年度の同時期とは異なり、インフルエンザは2週続けて増加傾向が認められています。一方、COVID-19は、2024年の本週(青)は約25万人で、昨年(2023年水色)の同時期の約5万人の4倍になりますが減少傾向は続いており、現流行波の最下部の状況にあると考えられます。

定点医療機関報告数について、インフルエンザ(図2a)とCOVID-19(図2c)を比較すると、前週同様、北海道、首都圏を中心に、インフルエンザ・COVID-19の報告数は、他の地域よりも多い状況が続いています。
定点当り報告数では、インフルエンザは北海道、山形、新潟、富山、石川で流行が認められ、主に北海道と日本海側で流行しています。(図2b)。またCOVID-19は東北地方(秋田、山形、岩手、宮城)、新潟で流行が認められており(図2d)、山形、新潟はインフルエンザとCOVID-19の感染者が相対的に多い状況にあります。COVID-19は減少傾向が続いているものの、インフルエンザは一部の地域で流行が拡大しており、再流行についても今後を注視していく必要があります。


図2. インフルエンザ、COVID-19 流行マップ




過去の状況

※別タブで過去のページが開きます
2024年第15週 04月08日~04月14日
2024年第14週 04月01日~04月07日
2024年第13週 03月25日~03月31日
2024年第12週 03月18日~03月24日
2024年第11週 03月11日~03月17日
2024年第10週 03月04日~03月10日
2024年第09週 02月26日~03月03日
2024年第08週 02月19日~02月25日
2024年第07週 02月12日~02月18日
2024年第06週 02月05日~02月11日
2024年第05週 01月29日~02月04日
2024年第04週 01月22日~01月28日
2024年第03週 01月15日~01月21日
2024年第02週 01月08日~01月14日
2024年第01週 01月01日~01月07日


◆お問い合わせ  E-mail :info@eid-library.gr.jp

名古屋市立大学データサイエンス学部 准教授/名古屋市立大学大学院医学研究科 次世代医療開発学分野 准教授 間辺 利江
名古屋市立大学大学院医学研究科 総合診療医学・総合内科学 特任准教授 川出 義浩
昭和薬科大学 臨床薬学教育研究センター 助教 神林 弾