いつも感染症情報をご利用いただき、誠にありがとうございます。
これまで毎週、皆様に感染症に関する最新情報を提供してまいりましたが、本週(第16週)の更新にて、
情報提供を一時休止させていただくことになりました。
今後は、感染症発生の状況に応じて、必要な情報提供を随時再開いたしますので、ご理解いただけますと幸いです。
引き続き、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
図1. インフルエンザ、COVID-19 感染者数経時的推移
本レポートでは、2024年第16週における全国のインフルエンザと新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況について、示しています。図1(上図)は、全国のインフルエンザ定点医療機関報告数とCOVID-19感染者数の推移を示しています。 過去の同時期(第16週)のインフルエンザ定点医療機関報告数は、COVID-19発生前の2018年(灰・点線)は約9千人、2019年(灰・実線)は約1万3千人であり、どちらのシーズンでも第5週頃にピークを迎えていました。2024年の本週(赤)は、COVID-19発生前の2018年・2019年とほぼ同様の状況にあり、本週は前週より約4千人さらに減少し、感染者数は1万人を下回りました。一方、COVID-19は、2024年の本週(青)は約13万人で、昨年(2023年水色)の同時期の約6万7千人より多く、感染者数は緩やかな減少傾向にあります。
定点医療機関報告数について、インフルエンザ(図2a)とCOVID-19(図2c)を比較すると、首都圏(東京、神奈川)を中心にインフルエンザ・COVID-19の報告数は他の地域よりも多いものの、全国的に減少しています。
定点当り報告数では、インフルエンザは1.0を下回り、流行域を脱した都道府県もありますが、山形では流行が認められています(図2b)。一方COVID-19は、定点当り報告数は全国的に減少し、東北地方(青森、秋田、山形、岩手、宮城、新潟)、沖縄で流行が認められます(図2d)。
本週では、インフルエンザは全国の定点当り報告数がは1.85となり、昨シーズン収束時の感染者数にほぼ近い状況となっています。全国的には、インフルエンザとCOVID-19の感染者は、山形で相対的に多い状況にあります。
昨年度実績を踏まえると、ゴールデンウイーク後のCOVID-19感染者数増加について、今後注視していく必要があります。
図2. インフルエンザ、COVID-19 流行マップ
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名古屋市立大学データサイエンス学部 准教授/名古屋市立大学大学院医学研究科 次世代医療開発学分野 准教授 間辺 利江
名古屋市立大学大学院医学研究科 総合診療医学・総合内科学 特任准教授 川出 義浩
昭和薬科大学 臨床薬学教育研究センター 助教 神林 弾