インフルエンザとCOVID-19 同時流行を検証する!
More

インフルエンザとCOVID-19 同時流行を検証します 

2023年第3週 (1月23日~1月29日)について


図1. インフルエンザ、COVID-19 感染者数経時的推移

上段、図1は、2023年第4週 (1月23日~1月29日)現在のインフルエンザとCOVID-19の感染者数の経時的推移を示しています。今シーズン(2022/23)の インフルエンザ(赤)は緩やかな増加傾向であり、COVID-19の感染者数(青)は減少の傾向が認められます。一方で、インフルエンザの今シーズンの感染者数は、COVID-19発生前の2017/18シーズン(灰)や2018/19シーズン(黄)と比較すると少なく、流行の始まりが遅く、流行の拡大速度も緩やかであることが観察されます。定点当たりの報告数が注意報レベルの10を超えたのは3年ぶりとなりますが、2018/19シーズン(黄)の同時期と比べると、六分の一程度となっています。

下段は、図2は、インフルエンザとCOVID-19の流行マップです。インフルエンザの感染者数が最も多いのは、大阪府と次に福岡県となります(図2a)。定点報告数では、すべての都道府県で1を超えており(図2b)、全国的に流行シーズンに入っていると言えます。COVID-19では、感染者数が最も多いのは、東京都、次に大阪府、愛知県と続きますが(図2c)、感染者の集積している地域は、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、三重、滋賀、和歌山県に認められています。
2023年第4週では、福井県でインフルエンザ、COVID-19共に感染者が多いリスク地域であることが示されております。 引き続き、基本的な感染予防対策、感染リスク回避行動を継続していきましょう。


図2. インフルエンザ、COVID-19 流行マップ


◆お問い合わせ  E-mail :info@eid-library.gr.jp

名古屋市立大学大学院医学研究科 次世代医療開発学分野 准教授/
名古屋市立大学医学部附属西部医療センター 臨床研究支援センター 副センター長 間辺利江
名古屋市立大学大学院医学研究科 地域医療教育学 特任准教授 川出 義浩
昭和薬科大学 臨床薬学教育研究センター 助教 神林 弾