インフルエンザとCOVID-19 流行を検証する!
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インフルエンザとCOVID-19 流行を検証します 

2024年第8週(2月19日~2月25日)について


図1. インフルエンザ、COVID-19 感染者数経時的推移

本レポートでは、2024年第8週における全国のインフルエンザと新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況について、お示ししています。図1(上図)は、全国のインフルエンザ定点医療機関報告数とCOVID-19感染者数の推移を示しています。  過去の同時期(第8週)のインフルエンザ定点医療機関報告数は、COVID-19発生前の2018年(灰・点線)は約11万人、2019年(灰・実線)は約4万5千人であり、どちらのシーズンでもほぼ第5週にピークを迎えていました。2024年の本週(赤)は、COVID-19発生前の2018年と比較して少なく2019年よりは多い状況にあり、本週は前週より約2万人減少しました。COVID-19は、2023年(水色)の同時期は約9万人で減少傾向にあり、2024年の本週(青)は約32万人と昨シーズンより多いものの、前週より大きく減少しています。過去の傾向と比較し、インフルエンザおよびCOVID-19のピークは、過ぎたことが考えられますが、依然として高い水準にあります。

定点医療機関報告数について、インフルエンザ(図2a)とCOVID-19(図2c)を比較すると、北海道、首都圏、大都市を中心に、インフルエンザ・COVID-19の報告数は、他の地域よりも多い状況が続いています。 定点当り報告数では、北海道、埼玉、石川、福井、九州地方で流行が認められます。(図2b)。またCOVID-19は、中部、北陸地方や東北地方の一部で流行が認められており(図2d)、石川県はインフルエンザとCOVID-19の感染者が相対的に多い状況にあります。前週と比較し、2つの感染症の地域に大きな変化はありませんが、全国的に流行の低下が認められます。
本週のインフルエンザによる保育所・幼稚園・小学校・中学校・高等学校の学級閉鎖は、ピーク時の1022学級から585学級まで減少しています。一方COVID-19は、10代未満の感染割合は21.2%と、依然として高い割合が続いています。


図2. インフルエンザ、COVID-19 流行マップ




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◆お問い合わせ  E-mail :info@eid-library.gr.jp

名古屋市立大学データサイエンス学部 准教授/名古屋市立大学大学院医学研究科 次世代医療開発学分野 准教授 間辺 利江
名古屋市立大学大学院医学研究科 総合診療医学・総合内科学 特任准教授 川出 義浩
昭和薬科大学 臨床薬学教育研究センター 助教 神林 弾